『ワークシフト』を先取りした自分

『ワークシフト』をサキドリした自分


さきほどリンダ・グラットンの『ワークシフト』(ダイヤモンド社)という本を読み終えた。
去年の秋には買っていて、昨年中に読むべきだったのだが、他に優先する本があり、ここ4日ほど、後半の約200ページを読んだ。

前半は、2025年の働き方の空想ドラマで、こういうのはあまり好きじゃない。

第4部の「働き方をシフトする」(229ページ)から、本格的な説明が始まる。ここからが非常にいい。

結論から言えば1)専門的技能を絶えず磨いて自己ブランドを確立する、2)交友関係を重視し、刺激し合える友人を持て、3)金銭主体の価値観から脱して、経験を重視せよ・・・である。

自分でいうのもおかしいが、このことは20年ぐらい前に気付いていた。で、どうしたかは『人生は自燃力だ!!』という本に、自分の実践の記録として書いた。その本では、以下の構成で書いた。

第1章 「さかさまになる会社」
第2章 「覚悟」――何のために生きるか
第3章 「信念力」で仕事をする
第4章 「知識力」を磨け
第5章 「つながり力」を拡張しよう
第6章 豊かな人生のために

『ワークシフト』の1)に第4章、2)に第5章、3)に第6章が対応する形だ。私は「覚悟」「信念」など内見的な角度から書いたが、『ワークシフト』は環境変化から説き起こしている。拙著の第1章は「環境変化」だが、ここでの厚みは、『ワークシフト』が数段上回る。

とにかく、「仕事の未来」という点では、視点もいいし、非常に広く目配りをしていて、いい本だ。

ただ、長い。せっかちな私なら、この半分で書きたい。

私が書くなら、『「仕事」から「志事」へ〜働くことのルネッサンスがやってきた』だと思う。

出来合いの会社に就職できるかどうかで必死になっている諸君は、ぜひこの本を読んでほしい。結局こうなるだろう。

私は1972年に就職したので、幸いにも終身雇用の枠組みでサラリーマン人生を送った。
でも、60歳になっても知力・体力は衰えないと思ったので、40代中盤ぐらいから、定年後に備えて、『ワークシフト』の1)から3)までを実践した。

その結果が今だ。文章講座と地域おこしで、充実した毎日が続いている。申し分なしだ。まだ10年はこのペースでやれそうだ。

「寄らば大樹の陰」ではなく、「自分の足で歩いていこう」である。

さあ、もうひと頑張りだ!!